こんにちは。今回は「紅茶の女王」とも称されるダージリンについてご紹介します。インド北東部のダージリン地方で栽培される紅茶で、その上品な香りと奥深い味わいから、世界中の紅茶ファンに愛されてきました。
1.ダージリンの特徴
ダージリンは、シャンパンのように産地名がブランド化された特別なお茶です。インド政府が厳格に管理しており、「本物のダージリン」と認められるには、厳しい基準を満たす必要があります。そのため、世界で流通している紅茶のわずか1%ほどしかダージリンとして名乗れません。
特徴的なのは、マスカテルフレーバーと呼ばれる独特の香り。フルーティーで、ほんのりとした渋みと甘みが調和し、飲むたびに表情を変えるような深い魅力があります。
2.茶葉の等級(グレード)について
紅茶には茶葉の大きさや葉の部位によって等級(グレード)がつけられています。品質の良しあしではありません。
例えば:
- OP(Orange Pekoe):茶葉の長さが7~11㎜の針金状のもので、葉は薄い。しっかり蒸らす方がいいです。
- BOP(Broken Orange Pekoe):細かくカットされた茶葉で、抽出が早く味わいも濃い。
- BOPF(Broken Orange Pekoe Fannings):BOPよりさらに細かくカットされているもの。主にティーバッグとかに使われています。
等級が高ければ必ずしも好みに合うとは限りませんが、等級を知ることで選び方の幅が広がります。
3.ダージリンのシーズンと味の違い
ダージリンは収穫される時期によって大きく味が変わります。
- ファーストフラッシュ(春摘み):3~4月に収穫。緑茶に近い爽やかさとフレッシュな香り。
- セカンドフラッシュ(夏摘み):5~6月に収穫。マスカテルフレーバーが最も感じられる芳醇な味わい。
- オータムナル(秋摘み):10~11月に収穫。まろやかで落ち着いた風味が特徴。
シーズンごとに「別のお茶を飲んでいるのでは?」と思うほど表情が異なるのも、ダージリンの大きな魅力です。
4.ダージリンの楽しみ方
せっかくなら、それぞれのシーズンやグレードごとの味わいを比較して楽しむのがおすすめです。
- ストレートティーで味わう:まずは何も加えず、繊細な香りをそのまま楽しみましょう。
- ティータイムに合わせて:ファーストフラッシュは軽食や和菓子に、セカンドフラッシュはケーキやチョコレートと相性抜群。
- 飲み比べをする:同じダージリンでも農園やシーズンごとに個性が出るので、複数を比べて味わうとより奥深さが分かります。
ダージリンは「知れば知るほど奥が深い紅茶」。ぜひ、自分のお気に入りの一杯を探してみてください。


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